皆さん、こんにちは。
近年、地球規模での温暖化や異常気象が叫ばれて久しいですが、もしも「地球そのものを、宇宙の冷たさを使って直接冷やす巨大な冷却装置に変える」というプロジェクトが動き出しているとしたら、ワクワクしませんか?
温室効果ガスを減らすだけではなく、地球が自ら抱え込んでしまった熱を、文字通り「宇宙へ放流する」ための、地球規模の挑戦をご紹介します。
地球の大気は、多くの熱(赤外線)を閉じ込めてしまいますが、実は「波長8〜13マイクロメートル」の赤外線だけは、大気に吸収されずに100%宇宙へと通り抜けるという奇跡的な性質を持っています。科学者たちはこれを「大気の窓(Infrared Window)」と呼んでいます。
地球規模で効率よく熱を逃す鍵は、この窓に向けて、地表のあらゆる熱を「宇宙行きの光の矢」に変換して放ち直すことにあります。
現在、最も現実的かつ急速に進められているのが、「超放射冷却素材」を地球上の都市、ひいては砂漠地帯に敷き詰めるという計画です。
近年開発された、硫酸バリウムやシリカを高濃度に含んだ特殊な白い塗料やシートは、太陽光を95〜99%以上も反射しながら、同時に自らの熱を例の「大気の窓」の波長に変えて宇宙へ放射します。
さらに壮大な、そして少し未来の記録には、世界の面積の7割を占める「海」を利用する方法も眠っています。
海の表面に、環境に無害なガラス(シリカ)ベースの中空微粒子を極薄く展開することで、海水を太陽の熱から守りつつ、蓄積された海洋熱を宇宙へと効率よく放射させるアプローチです。水という、最も熱を溜め込みやすい媒介から直接、宇宙へと熱のパイプラインを繋ぐ試みと言えます。
地球がどれほど熱を持とうとも、その外側に広がる宇宙空間は、マイナス273度という「無限の冷たさ」を湛えた、究極の吸熱材です。
私たちはこれまで、星の内側だけで熱をあちこちへ押し付け合ってきました。しかし、素材の知恵を借りて大気の窓を開け放てば、地球は自ずと宇宙の静寂へと熱を還し、健やかな呼吸を取り戻すことができるのです。
星の運命を左右するのは、破壊の力ではなく、こうした物理の法を優雅に操る「調律の英知」なのかもしれません。
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